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2018 / 10 / 25
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屋久杉はなぜ高いのか

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たまにはお店に関係すること、屋久杉について、屋久島や屋久杉をあまりご存じでない方へ向けて書いてみたいと思います。(ちょっと長いです。。)

写真の屋久杉はサイズ的には両手で十分持ち切れる程度の量(重さ3〜4kg)です。ホームセンターなどで安価な集成材を同じくらい買うとすると、数百円〜千円くらいだと思います。

※集成材とは切り分けられた木材同士を接着剤で人工的にくっつけて加工された木材のことです。

屋久杉の場合、ざっくりその数倍〜数十倍くらいの値段になります。希少な虎杢や瘤杢(泡やブドウ含む)が多く含んだ材であれば、その100倍くらいのものがあってもおかしくないです。(和牛などの食材も品種や部位によって値段が大きく違いますが、そのような感じです。)

それでも、木材専門店や銘木屋さんで買えるかと言えば、現状では取り扱っているお店はかなり少なくなっていて、一般の方が入手すること自体、なかなか大変な状況だと思います。

値段については高すぎる、と感じられる方が多いと思いますが、ではなぜこんなに高いのか、改めて調べました。

屋久杉は屋久島の過酷な環境(栄養の少ない花崗岩からなる土壌、膨大な降水量、台風などの強い風の影響等)でゆっくりと生育する上で、その環境に適応するため、自分の身を守るために樹脂を一般的な杉の6倍程も含んでいると言われ、その影響から腐りにくく、強い香りをもち、年輪や材質の緻密さから強度や耐久性についても一般的な杉材より高いと言われています。杢目の美しさや重厚感、樹齢が千年以上といったところでも違いがあります。江戸時代、薩摩藩が屋久杉を年貢として定めていた歴史もあり、古くから材質として優れていると認識されていました。

屋久島は1993年に世界自然遺産に登録されますが、屋久杉の伐採は世界遺産登録地域外のエリアで2001年まで行われ、それ以降市場に出回る屋久杉は過去に伐採されて残った根っこ付近の土埋木と呼ばれるものでした。そして、現在ではその土埋木の搬出が終了し、公売、競りも終了しました。

今年6月に行われた最後の公売、競りでは最も高値がついた屋久杉は立方メートルあたりおよそ100万円の値段がついたとのことです。

まとめると、材質の良さからもともと高値で取引されていた屋久杉材が目に見える枯渇により、さらに高騰しているという状況です。

※このような状況から、島外では価値が屋久杉と大きく差のある地杉(樹齢が千年未満の比較的若い杉)が屋久杉として出回っていたり、酷いものだと屋久島ではないところで自生した杉が屋久杉として流通されていたこともあったようです。

たくさんの方々に屋久杉について、そして屋久島について少しでも知っていただくこと、興味をもっていただくことが私達の役割でもありますので、下手な文章で失礼ながら書かせていただきました。

もしも、誤った情報がありましたら、ご指摘いただけると大変有難いです。

屋久杉加工を行っている者として、より希少な存在になった屋久杉をさらに大事に扱っていきたいと思う次第です。お読みいただいた方、貴重なお時間いただきまして大変ありがとうこざいました!

 

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